いつのまにか少女は - 井上陽水
歌詞がカラフル。内容は大人になる瞬間のこと。笑顔を「悲しいくらい」と表現しているのは、その端境期の一瞬が美しいという感覚で、普通にあるものではあるが、悲しい笑顔というのがいい。春から夏という季節感と、少女を春に喩えるのと、本当にありきたりなのだが不思議と新鮮な感じがする。
今でもそうではあるが、このあたりの頃の曲は特に歌唱力に圧倒される感じが凄い。しかも全体に暗い感じのメロディを張りのある声で押し込んだ上での「君は静かに…」のところのメロディとコード進行はとても美しい。雲の合間からの一瞬の晴れ間のような。最後にマイナーコードの3度の音で閉めているあたりがコンセプトなのだと思う。全体をしっかりと支えているベースラインも聴き所。
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