走っておいで恋人よ - アリス

今日はアリスの歌から走っておいで恋人よ。1972年にリリースされたアリスのデビュー曲。

アリスの歌といえば個人的には硬派というイメージがあるのだが、この歌詞はそういった路線が定着する前の作品で、一言でいえばやや軟派な内容。谷村新司さんのイメージとはちょっと違うかもしれないが、当時のフォークはこういう感じの歌がたくさんあったのだ。例えばチューリップの「魔法の黄色い靴」とか、何となく似たものがあるような気がする。多分。そういう中で「生きてることに疲れたとき」というような感性は後のアリスに繋がっていく一本線のような気がする。

曲は完全にフォーク系。エレピとスリーフィンガーのギターをバックに、途中からストリングスが被さってくる。リードの楽器にマリンバ(?)が使われているのが面白い。2番からはリズムが入ってコーラスが重なり、案外盛り上がるのだが、そういうアリスらしい所が歌詞とは微妙に違和感があって乗り切れないのかもしれない。最後に中途半端なコードで終わるのは何を象徴しているのだろうか。

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